現代の生活環境においては電化製品や電気器具は不可欠な存在であって、同様にこれらの製品や機器を動かすための電気も欠かすことはできません。
電線や電力ケーブルは電気を伝搬するために用いられますが、複数の配線を建物内の隠蔽部に配線する場合は、電線管に入線したり、結束バンドを用います。他の配線器具と同様に結束バンドは、電気設備の技術基準や内線規程や関連する法規で仕様と使用方法が細かく規定されていて、隠蔽配線でバンドで結束ができる対象はケーブルであると定められています。結束バンドは樹脂製のものが多いのですが、対紫外線仕様で屋外露出でも使用できる製品もあります。色も以前は黒色や白色がほとんどでしたが、さまざまな色の製品も販売されていて、系統や回路ごとに区別して配線することが可能です。
複数のケーブルを束ねる場合は、ケーブルの太さと重さや流す電流の合計値などによって、本数の上限が決まっています。これは多くのケーブルをひとつに束ねることによって、外れたり加熱して火災を引き起こすことがないようにするためです。ケーブルの総重量と、接続する機器の合計消費電力を確認して、適切に複数のケーブルを結束することたいせつです。
配線工事では諸法令を準じて行い、作業する人は高圧で受電する施設での低圧電気配線工事の場合は第一種電気工事士または認定電気工事士が、低圧で受電する施設での工事の場合は第二種電気工事士以上の資格所有者が求められます。また、施工監理を行う人には配線の施工状況確認の実施が必要です。電気製品を安全に使い続けるため、これらの基準や法令を準拠して適切な資格を持つ人が作業を行うことが求められています。